ミレトスの市場門を通り抜け、復元された古代バビロンのイシュタール門the Ishtar Gateから古代中近東の世界に入りました。
バビロンは、メソポタミア(現イラク)の古代都市です。その4つの城壁の一つイシュタール門から王宮に至る行列の道the Processional Wayを通りました。両側には、まるでモザイクのように、彩色レンガで獅子(イシュタール女神の象徴という。)の行進が描かれていました。
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復元されたバビロンthe Processional Way |
【余談】 バビロンでは行列の道は、おおよそ半マイル800m続いていたと言われています。それにしても、先の大戦によって大きな被害を被った遺跡の構造物を復元する作業は途方もなく困難だったと思いました。
古代中近東のフロアで、目についたものの一つは、アッシリア王宮の部屋の扉で守護する役目を持った2体の像です。Lamassuと言われ、体はライオン、4本の脚、大きな翼、頭部は人間という不思議な半人半獣像でした。
図録には、アシュールナツィルパル2世王King Ashurnasirpal Ⅱ(883-859BC)が在世のころのものと記されていました。
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復元されたアッシリア宮殿内の部屋の扉を守護する像 |
【余談】 Lamassu守護像は、他の土地にもあったようです。そう言えば、どこか別の博物館で見たことがあるような感じがしましたが、帰国後調べてみると、大英博物館にもあったそうです。
扉の先に目を向けると、四角形の大きな塊のようなものが見えました。守護ライオンの間を通り抜け、隣の部屋に入ると、それは大きな水槽あるいは水盤Water Basinでした。
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Water Basin Sennacherib王(Bc.704-681DC) |
図録によれば、この水槽は、アッシリアのセンナケリブ王King Sennacherib(704-681BC)のために巨大な玄武岩の塊から作られたもので、その周りは神官の取り囲まれています。そして、神官たちは、水を失わないように、魚の鱗を付けたローブをまとっているのです。
この後、2フロアへ向かいました。そこには、古代のイスラム美術品が展示されていました。