2017年8月26日土曜日

独仏伊一人旅(41) 6月4日(土)午前 バチカン美術館(2)エジプト部門のコレクション

2.グレゴリアーノ・エジプト美術館 Museo Gregoriano Egizio

1839年、教皇グレゴリウス16世の在任中に開館され、エジプト部門のコレクションが展示されている。2つのスフィンクスに迎えられ、エジプト美術館へようこそという感じ。
スフィンクス
ディエト・ムトのミイラ

テーベ(古代エジプトの新王朝時代の首都、ナイル川の東、現代の都市ルクソールのなか)から出土したもので、第21王朝、紀元前1000年ごろという。
説明文によれば、ミイラ化のプロセスでは70日間を要するそうで、技術的にこの王朝の時代に最高に到達したと記されていた。
ディエト・ムトのミイラの棺 箱
ディエト・ムトのミイラの棺 蓋
若者の肖像画 Fayum Portrait

AD230~300年ごろ。血色の良い顔と大きな目が印象的だ。
若者の肖像画
メンタハテプ2世の頭部 Mentuhotep Ⅱ

砂岩。テーベ、ナイル川の西岸のディエルバハリ(墓地と墓、世界遺産)で出土。
メンタハテプ2世という人は怪物のようだ。第11王朝のファラオで、その治世は前2061-2010年と半世紀に渡った。砂岩と大理石の違いがよく分かる。柔らかい表情に見えた。
メンタハテプ2世の頭部 
トゥヤ王妃の像

大理石。第19王朝、ラムセス2世の時代、前1279-1213年の作。
トゥヤ王妃は、セティ1世(第19王朝の第2代ファラオ)の妃で、ラムセス2世の母という。
トゥヤ王妃の像
石棺の蓋の彫刻

玄武岩。メンフィスから出土。第26王朝(前664‐534年)時代のものだそうだ。石棺の蓋にこうした彫刻を施す慣習があったということか。
石棺の蓋の彫刻
神聖牛のトルソ Torso of god bull Apis

花崗岩。メンフィスから出土。新王朝時代(前1070‐1550年)のもの
神聖牛のトルソ
【余談】トルソ 頭及び手足のない裸身の彫像、胴、未完成の[不完全な]作品(研究社刊・新英和辞典)

昼が近くなったので、休憩を兼ねて食事を摂りたいと思ったが、近くにないように思えたので、中庭「ピーニャの庭」に出て休んだ。


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