2017年9月1日金曜日

独仏伊一人旅(42) 6月4日(土)午前 バチカン美術館(3)ピーニャの庭

3.ピーニャの庭 Cortile della Pigna

四方を美術館MuseoやギャラリーGalleriaの建物に取り囲まれ、中に十字に通路が設けられていた。通路のベンチに腰掛けて休みながら周りを見渡した。
南側の建物の手前に金色に輝く「球のある球体」やその先の屋根越しにサン・ピエトロ大聖堂のクーポラ(ドーム)が見えた。
北側の建物の壁龕(Niche 窪んだところ)に、巨大な松ぼっくりPignaの彫刻がそそり立っていた。
この松ぼっくりは、1~2世紀ころに鋳造され、8世紀の終わりに旧サン・ピエトロ大聖堂の玄関前にあったこともあり、現在地に移設されたのは1608年という。
北側 巨大な松ぼっくりPignaの彫刻 ブロンズ製
【余談】松ぼっくりの下の台座は、アレクサンデル・セウェルス帝(在位222‐235年)の浴場の柱頭だそうだ。また、両側に配置されている2羽の孔雀(ブロンズ・メッキ)は宇宙の不滅の象徴という意味を持っているらしい(もとは、ハドリアヌス帝(在位117‐138年)が139年に建設したサン・タンジェロ城にあった)。

Sfera con sfera 球のある球体 直径400cm

アルナルド・ポモドーロ Arnaldo Pomodoroというイタリア人彫刻家の作品だそうだ。
下の写真は、外側の球体(直径400cm)に割れ目ができ破れたところから中の同じような球がむき出しになっているように見えたところ。見る位置、角度によって見える姿が異なる不思議な彫刻だった。
Sfera con Sfera(Sphere Withen Sphere) ブロンズ製 1990年
説明別の角度から見た球体


【余談】”Sfera con Sfera”で検索してみるといろいろな情報にふれることができた。
その一つ目は、同じような彫刻が、箱根の彫刻の森美術館をはじめ、何か所で展示されていること。二つ目は、この彫刻は回転すること、それも人が押せば回転することだ。

少し体も休まったように思えたところで、東側の建物に戻った。



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