2018年5月5日土曜日

独仏伊一人旅(60) 6月6日(月)午前 フィレンツェの町歩き(2)

内部の印象は、「装飾の簡素さ」という言葉に尽きると思った。側廊のステンドグラスのほかは、壁に古くは15世紀の半ばから年代を経た彫刻・胸像、肖像画などがひっそりと治まっているように見えた。身廊の奥行き135m、翼廊の幅90mと巨大な空間であるが、そのようには感じられなかった。
身廊 クーポラの下に祭壇
 ファサード(正面口)内側

扉上部、「聖母マリアの戴冠」モザイク(1340年代)
その左右、「天使の楽隊」フレスコ画(16世紀末)
その上、「時計」(1443年)
梁の上、「聖母被昇天」ステンドグラス(15世紀半ば)
ファサード(正面口)内側 時計に注目
大理石の八角堂、祭壇上部の木製の十字架1495~1497年)

身廊と翼廊が交わるところに大理石の八角堂(1550年頃)と祭壇が据えられ、その上部には木製の十字架が取り付けられていた(1495~1497年)。両側に、聖具室への入り口が見える。パンフレットによると、右側は司教座聖堂参事会の聖具室、左側は15世紀の寄木象嵌によるミサのための聖具室という。
大理石の八角堂、祭壇、木製の十字架
 クーポラ(大円蓋)のフレスコ画「最後の審判」(1572~1579年)

3600㎡におよぶ面積のクーポラの内側に描かれたフレスコ画は、下部から頂部へ5段に分けて、「歴史の中での『有用な時間』の終わりに人生における美徳と悪徳に基づいてなされる、その『最後の審判」を通して、『天国と地獄』に対する伝統的な信仰を整然とした様式で明示している」という。中央に「裁き主」が描かれている。
最後の審判
傭兵隊長二コロ・ダ・トレンティーノ騎馬肖像画 (1456年)
(上部左) 傭兵隊長二コロ・ダ・トレンティーノ騎馬肖像画
【余談】描かれている傭兵隊長は当時の著名人だそうで、「公益事業において、才能を正しく活かし達成去れた『歴史的』な名誉を称えているという。

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