絵画は、「古典主義と伝統的形式主義」から始まり「象徴主義と表現主義」まで14に分類されている。
1.古典主義と伝統的形式主義
ウィリアム・ブーグロー(1825-1905)が25歳の時の作品。「ダンテから着想した」という。狂気のなせる姿にしても、恐ろしい状況だ。
説明を地獄のダンテとウェリギリウス ウィリアム・ブーグロー 1850年 |
退廃期のローマ人 トマ・クチュール 1847年 |
テピダリウムTepidarium テオドール・シャセリオー(1819-1856)の作品。
見学案内には、画家が、1846年7月、アルジェリアを訪問した「旅行の間に慣れ親しんだ女性の類型、ハーレムの煽情的雰囲気などの印象を古代主題に投影した総括である。当時の湯治場におけるぬるま湯であった微温浴室という、古代ローマの暗示は、オリエンタリスムに染まっている。」と書かれている。
テビダリウム テオドール・シャセリオー 1853年 |
【余談】 テピダリウム(微湿浴室)は、古代ローマの温浴施設の一つだそうで、床暖房方式で過熱していた(公益社団法人日本サウナ・スパ協会ホームページ「サウナ健康読本」)。しかし、この絵では、中央に囲炉裏のようなものが熱源になっているように見える。
3.クールベの写実主義
荒れた海、又aguevは波La mer orageuse dit La vague ギュスターブ・クールベGustave Courbet(1819-1877)
クールベは、農村地域に生まれ、海を見ないで育ったという。パリに出てきて画家を志したころから、ノルマンディ海岸やエトルタ岬に通ったそうだ。曇天のもと、大きな雲が沸き上がり、大きな波が押し寄せてくる海景は、恐ろしいまでの力を感じさせる。
荒れた海、または波 ギュスターブ・クールベ 1869年 |
4.印象主義の初期
草上の昼食 Le Dejeuner sur I'herbe エドゥアール・マネ Edouard Manet(1832-1883)
画家の代表作といわれるそうだが、不思議な絵と思った。「見学案内」には、「川に浸る浴女を頂点とするピラミッド図の上に構築された野外ピクニックは、芝居がかった人工的な何かがある。」と書いてある。男同士は何か話しているようだが、二人のうち一人は水浴から上がろうとし、もう一人はこの絵を見る人を見つめている。なぜ裸体なのか。「あるゆる解釈と幻覚を抱かせた」という。右側の女性の顔は、当時の有名なモデルで、ヴィクトリーヌ・ムーランという人のものださうだ。
草上の昼食 エドゥアール・マネ 1862-1863年 |
この作品は、「巨匠(ドラクロア)の肖像を囲む賛美者たちを描き、称えた」というのだ。ちなみに、ドラクロア(1798-1863)は、「自由で激烈な彩色を主張し、印象主義到来に重要な役割を果たした。」とされている。
ドラクロア礼賛 アンリ・ファンタン ラトゥール 1864年 |
この絵を見た時、一体何を描いているのかと思ったほどで、じっくり見ていると、馬上の男が虎と闘い、槍で突き刺そうとしている一瞬を描いていることが分かった。虎は馬の前足に食らいついている。
ライオン狩り ドラクロア 1854年 |
カフェ、カンバナ 時計の針の間から雨に煙る市街が眺められた |
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