2014年8月28日木曜日

2014アメリカ一人旅 【ワシントン第1日 1/3】 待合室に忘れ物、車掌のグッドサービス

5月31日(土)、ニューヨーク最後の朝、もう一度セントラルパークを散歩しておこうと出かけた。8番街を北へ歩き西南の入り口から公園に入った。すがすがしい空気を吸い気持ちの良い時間を過ごすことができた。ホテルに戻り、部屋やスーツケースの中を改めた。バックパックを背負い、スーツケースを手で押しながらえれバーターで1階に降りフロントでチェックアウトを済また。

 ドアを出たところで、ホテルマンにタクシーを頼んだ。通りかかったタクシーを呼び込み、スーツケースを運び込んでくれた。程なく、Penn Stationに着いた。エスカレーターで地階に降り、地下街・・・ほとんどがまだ店を開いていなかた・・・を通り、発券機と待合室を探した。ロータリーのようなところに待合室がありその前に発券機があった。Eticketをタッチして乗車手続きを済ませ、空いていたカフェでパンとコーヒーを買い、待合室に入った。待っている人は少なく、空いていたベンチに座り、パンを食べコーヒーを飲んで一息ついた。

改札口前の案内板 右手奥が改札口

 9時半を過ぎて、列車運行状況を確かめるため、案内板を見たがよくわからなかった。そこで、スーツケースを押して待合室を出て、改札口の方へ進んだ。【その時、旅行に必携のものやPCなどを入れたバックパックをベンチに置き忘れ、後で気が付くことになる。】

 改札口前の案内板には、Acera2207号はOn Timeと表示されていた。Amtrak専用の改札にはすでに人が並んでいた。僕もその後に続いた。程なく黒色の制服を着た駅員が現れ、改札を始めた。前の人に続いて進み、改札口を過ぎ、エスカレータで下りホームに出ると、Aceraが待っていた。何号車か分からないまま、乗車し、空いていた左側の窓際に座った。前の席の背中のポケットから案内のリーフレットをとって読んでいると、発車の合図とともに静かに動き出した。

 列車は直ぐにハドソン川を潜るトンネルに入ったが、しばらくして地上にでた。水を飲もうとしてバックパックを探した時に、待合室のベンチに置き忘れてきたことに気づいた。パスポートを始め大事なもを入れていたので、大変なことになった。

アセラの車内


 あれこれ思案したが、車掌に待合室を調べてくれるよう頼むことにした。会話ができないので、持っていたEticketの裏に、”I forgot Backpack(Black) at Penn station Waiting Room 9:00~9:45”と書いて車掌(女性)に伝えた。それに対して、甚だ残念だったが、彼女が言っている言葉が全く理解できなかった。それで、彼女は車内放送で、“Japanese・・・”と言っているようだった。すると、一人の若者が手をあげて出てきてくれた。彼(フィリッピン出身とのこと)は、京都の日本語学校を留学したことがあり、通訳をしてくれることになった。

 彼が彼女の言葉を聞いて僕に日本語で伝えてくれた。筆談と絵でもやり取りした。彼女は、ニューヨークのPenn駅の誰かと電話で大きな声で真剣にやり取りしてくれた。そうこうするうちに、バックパックが見つかったことがわかった。車掌は、受け取り方法を話し合って、僕がフィラデルフィア駅で折り返してPenn駅に戻り受け取ることになった(Bプランという)。彼女は、戻りの列車、受け取る場所、その後乗る列車を調べメモを書いて説明してくれた。僕は若者を通じてそのことを聞いた。本当にありがたく、ほっとした。


ユニオン駅 顧客サービス
ところが、話はそれで終わらなかったのだ。後の便でワシントンまで運んで、終着駅ユニオン駅で受けとることができるように話が進んだのである(Aプラン)。これには驚きとともに彼らの熱意に打たれた。僕は、二人にささやかなお礼をして感謝の気持ちを表した。

 列車は、12時50分すぎユニオン駅に着いた。ほぼ定刻であった。僕はホームで車掌と若者にお礼を述べて別れるつもりでいたが、二人の好意はとどまらず、僕を「顧客サービス」まで案内して、そこの係員に事情を説明し引き継いでくれた。本当に素晴らしい人たちに巡り合たと心から感謝した。

 係員も何かと気を配ってくれ、どこのホテルに泊まるのか、どのように行くのかなど、交代すると必ず引き継いでいたようだ。感心するばかりであった。

 2時半を過ぎて、予定の列車が着いたと思われる頃に、係員はバックパックを取りに行って戻ってきた。僕は中を改めなくなっているものはないことを確かめたのち、お礼を述べて出ようとしたが、係員は地下鉄の乗り場まで案内してくれたうえに、さらにチケットの購入にも手を貸してくれたのだ。この人には、お礼いを渡すタイミングを失い、申し訳ないことをした。

 Amtrakのみなさん、フィリッピン出身の若者へ、ありがとう! お元気で!

 

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